音響芸術科(音響・レコーディング 専門学校)

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ミニミニ講座 その30 八王子キャンパス

2009年10月27日 ミニミニ講座 その30 八王子キャンパス

ミニミニ講座 第30回目は「マイク セッティング4 ドラム1」
ドラムは、バンドレコーディングの中でも、一番大変で重要なパートです。
まず、使えるマイクの数によって、録り方が変わってきます。
どうしても1本(1ch)分しかないときは、どうしましょうか?
無理?出来ない?なんて答えが返ってきそうですが、ちゃんと出来ます。
1本なので、本当に1ポイント収録になります。
まず、ドラム全体が一番良く聞こえる所を探します。
そこは何処?って事ですが、ドラムを演奏するミュージシャンの頭の所です。
当たり前ですが、その楽器を演奏する人が一番いい音(全ての音)が聞こえる所にいます。
理想を言えば、その人の耳の位置なんですが、それは無理なので、演奏の邪魔にならない高さにセットします。
なので、ミュージシャンの頭上になります。
今でも、ライブRecなど、録音条件がそろわないところでは、結構使われている手法です。

Drms名前

 

マイクをフルに立てるとこんな感じです。

ドラムを知らない人のために

楽器の名前を入れておきましたので参考にしてください。

 

 

 

3本だったらと言うと、先ほどと同じようにミュージシャンの頭上に1本と、
BDrバスドラム(Kick)に1本
SDrスネアドラム(Sn)に1本
の計3本。これで、リズム帯がしっかりと、してきます。
「ドン・タン、ドン・タン」とビートの刻みがしっかりと録れます。

さらに1本足せるのであれば、頭上の1本を2本にしてステレオにします。
こうすることで、Tomやシンバルがステレオで録れるようになり、左右の広がり感が加わり、クォリティーがアップします。
こんな感じで、マイクの本数を増やすことが出来れば、どんどんクォリティーを上げることが可能となりますが・・・
デメリット(リスク)も出てきます。
マイクの本数が増えれば増えるだけ、「逆相」って言うのですが、各マイクの位相差を気をつけないといけなくなります。
※逆相・・・簡単に言ってしまうと、ある特定の周波数だけ、大きくなったり、お互いに打ち消し合って、小さくなってしまうことです。
結構、難しい話になってしまうので、興味がある人は「逆相」で検索をかけてみてください。
詳しく説明しているホームページが沢山あります。そちらを参照してください。
詳しく書くと、それだけで、このプログがいっぱいになってしまいそうなので・・・(^^;)
この「逆相」を応用して使っているのが、巷で流行ってきている「ノイズキャンセリング・ヘットホン」だったりもします。
だだ、このヘットホン。レコーディング関係にたずさわっている人だと、苦手な人が多いです。
職業柄、この「逆相」に神経を使って仕事をしているので、どうも気になってしまうからなんですけど。

実際のねらい所、立て方は次回へ

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